2015年08月09日更新
「情報の空白地帯」を埋める:一般社団法人情報支援レスキュー隊(IT DART)創立総会レポート
2015年3月、仙台にて開催された国連防災世界会議でIT DARTのワークショップに参加してユレッジにてレポートしました。8月8日、一般社団法人情報支援レスキュー隊(IT DART)が創立され、その総会とワークショップが…
2014年02月21日
取材:加藤 康祐
【加藤】以前インタビューをしたのが、そもそも僕も住む横浜から、千葉のいすみに移り住んだから、そこでの暮らし方について取材させて欲しいという理由だったのだけれど、あの時、インタビューが終わった後、余震と原発のこともあって、実は九州に動こうと思っているという話を聞かせてもらいました。僕はそれがすごい気になっていて、あの時に考えたことというのは、どういうことだったのかなと思って。
【畠山】私はラッキーだったと思います。ここに来ることができたのも、前勤めていた会社が福岡に移転することになったからです。だから、引っ越してからの仕事もあったし、仕事を通じて出会って助けてもらったりした人もいるので、そこは本当に運が良かったと思いますし、感謝しています。
【加藤】福岡動いて来てから糸島の家が見つかるまでの期間というのはどれくらいだっけ。
【畠山】ちょうど1年くらいですね。最初、福岡に行くと決まってから移住するまでが早かったんです。福岡の現地にはコネクションがなかったので、住むって言ってもどこに?という感じでした。私、実家出てからずっとシェアハウス暮らしなので、シェアハウスに住みたかったんですよ。一人暮らしになると新しい家電製品を買わないといけないですし、モノを沢山持ちたくなかったんです。でも、福岡にはシェアハウスがあまりなくて、ぎりぎり見つかったのが市内のシェアハウスだったんです。ただ、千葉のあの素晴らしい暮らしに慣れてしまった私にとって、市内での暮らしはなかなか合わなくて。
【加藤】それはでも、納得感があるというか、確かに千葉で僕がインタビューをした時も、自分の身の丈に合った、自分の生活を自分で回せるような暮らしの話をしていて、やっぱり都市型の生活でそれをなかなかやろうと思っても難しい、ということだよね。
【畠山】そうですね。ちょっと話がずれるんですけど、あのインタビューを久々に読んで、私あの時お話したことを結構自分で実現していて、びっくりしたんですよ。あの時に加藤さんに話していた感じでは、5年とか10年とか、それくらいのスパンで考えていたので。勿論、全部まわり人たちのおかげなのですけど、今振り返ってみても、形になっていくスピードの速さに凄く驚いています。
【加藤】聞いている話だと、環境が変わるってやはり大きい気がしていて、同じことを同じ場所でやっていくのも結構大変なのだけど、場所が変わって、また変わって、となると、そのたびに成長しなきゃいけないし、やれることが増えたりするし、というのもあるのではないかな。
【畠山】でも、全部自分の望む方に進んでいます。それもまた運かなあ、と思いますけど。
【加藤】手繰り寄せた感じ。話聞いていて、もう一つ面白いなと思ったのがさ、糸島の生活費が2万円くらいですよ、ということだったよね。
【畠山】実は私、この家の管理人なので家賃の出費はないんです。最初は家に必要なものを揃えるために、シェアハウスの積み立てとして私も家賃を払っていました。畑を耕す農機具とか、太陽光パネルの発電キットとか、この後お話しするかも知れないですけど、ガイガーカウンターとかヨウ素剤など、いろいろ揃えましたね。でも、少しずつシェアハウスとしての貯蓄が溜まって来たので、今は家賃を支払わなくても良くなりました。あとは、月の食費が5,000円くらいです。
【加藤】都内で一回飲み会やるとなくなっちゃう金額だよね。
【畠山】そうなんですよ。東京とかにイベントなどで呼んでいただいて、飲もうよという話になると、「あ、1ヶ月の食費だ」と思ってしまって。
畠山 千春 / 暮らしかた冒険家
新米猟師・ライター。311をきっかけに大量生産大量消費の暮らしに危機感を感じ、自分の暮らしを自分で作るべく活動中。2011年から動物の解体を学び、鶏や合鴨を絞めて食べるワークショップを主催。2013年に狩猟免許を取得し近くの山で狩りを始める。獲物の肉を食べるだけでなく、軟膏、薬作りや皮なめしもあわせて勉強中。現在は食べもの、エネルギー、仕事を自分たちで作る糸島シェアハウスを運営している。
http://chiharuh.jp
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